ロレックス デイトジャスト レディ-スのオーバーホール
ロレックス デイトジャスト型番:69173 コンビのレディースの修理事例です。
分解して洗浄機に設置するまでを詳しくご紹介いたします。
オーバーホールとして依頼を受けた場合、まず開けてばらしてみて見積もりを出します。
部品交換等の必要があり、見積額に追加がある場合はお客に確認します。
ご了承をいただいたのち、作業を開始します。
レディースサイズは小さめなので、パーツも小さく分解しにくい場合もあります。
不具合が予想される症状は以下のようなものです。
・針回しがスムーズか
・カレンダーが正常に動くか。
まず裏蓋を外します。
次に自動巻きを外し取り出します。
一見ぴかぴかでも汚れている部分を時計師は見つけ出します。
油の劣化でパーツが汚れてくすみがでてきます。
自動巻きに関わるパーツだけでも大小さまざまなパーツが組み合わさっています。
全てばらばらにして、パーツごとに洗浄用のカゴに入れていきます。
次はムーブメントにかかります。
固定しているキドメネジをゆるめます。
針を外すには専用工具のケンヌキを使います。これも針のサイズ等に合わせて使い分けます。
その後文字盤を外します。
その下のカレンダー板を外します。
カレンダーパーツの油が劣化したり切れていたりすると、
スムーズに動かなくなったりじわーっとゆっくり動いたりという不具合が出る場合があります。
ムーブメントのサイズに合わせた2135専用の時計台に乗せ分解を進めます。
分芯につながるツツカナを外します。
テンプを外します。
テンプは時計の心臓部分です。
ヒゲゼンマイはテンプから外して洗浄してしまうと、
ぐちゃぐちゃに痛んでしまいますのではテンプに取り付けたままで洗浄します。
テンプの下にあるアンクルも外します。
歯車を輪列を外します。
ギザギザしているものはガンギ車と呼ばれます。
ゼンマイを収納している部分は香箱と呼ばれます。
香箱には2番車がつながっています。
そのまま、3番車、4番車、ガンギ車の順につながります。
今回は2番車の芯部分に摩耗がみられたので、交換します。
香箱から細長いゼンマイを取り出します。
ゼンマイは消耗品なので新しいものに交換します。
専用の洗浄液で洗浄し、内部からぴかぴかの時計に仕上げます。
オーバーホール 42,984円(税込)
2番車交換 20,000円(税込)